2020年1月12日
箱根駅伝とヴェイパーフライ②
さて、
NIKEヴェイパーフライネクストパーセントですが、
何が凄いかを紐解くには、まず履いている選手達の感想を聞いてみるのがいいと思います。
ボクのところに治療に来るヴェイパーを履いて走っていると言う選手や市民ランナー30人くらいには聞いたでしょうか。
で、実際に話を聞いてみると、
選手って感覚で走っている事が多いので、まあ回答も感覚的。
・なんだか進むんです。
・ラップが感覚より数秒速くなるんです。
・とにかく楽に走れます。
・ダメージが来ないです。
・ふくらはぎが疲れなくなりました。
・ダメージが無いので故障が減った気がします。
そして、
・ベスト大幅に更新出来ました。
こんな感じ。
総合するとヴェイパーの効果は大きく2つあって、
ひとつは『楽に速く走れる』こと。
そしてもう一つは『ダメージが少ない』と言うこと。
こんな夢のようなシューズって有ります?
有るんです。
それがヴェイパーフライネクストパーなのです。
選手は練習時からキロ3(100mを18秒)以内で走らなければならないわけですが、
そうなると彼らがシューズに求めるものは、
まず“軽さ”です。脚を素早くさばかなくてはならないので当然でしょう。
そうなるとシューズはどうしても薄くなります。
メーカーもそのニーズに応えるべく、より軽いものを開発してリリースします。
今までは選手達もそれを求めて履いていました。
確かにシューズが軽くなる事は大きなアドバンテージです。
が、それには大きなリスクも伴います。
それは“クッショニング”です。
軽く薄くする代わりに、クッショニングと言う部分にはある程度目を瞑らなくてはならなかった。
でも、それはそういうものだと認識していたからさほど気にはして来なかったわけです。
そこで登場したのが、
“軽いと薄い”、“厚いと重い”の常識をひっくり返したヴェイパーフライネクストパーなわけです。
軽いのに衝撃も吸収してくれる、
しかもカーボンプレートの反発ももらえて楽に速く走れる。
夢のようなシューズ。
いや、夢では無く現実に登場したわけだから。
これを履かない手は無いでしょう。
手と言うか“足”か。
コーチや他のトレーナーとよくヴェイパー談義になるのですが、
練習やレースでの選手の大失速が減った。
故障者が例年より減った。
と言った意見もよく耳にしました。
ボク自身も治療の時に触ってみて、
筋肉の張りや関節付近に付着する腱の硬さが以前より和らいでいるなぁと感じたランナーが多くいました。
ポイント練習を以前と同じタイムでこなしてもダメージが少ないので、すぐにリカバリー出来、次の練習に繋げられる。
これは選手はもちろんだけど、監督コーチにとってもありがたい事で、最大の安心材料であり、闘えると思える大きな要素なんだと思います。
ボクの予想ですが、
今回の箱根駅伝で結果がとても良かったチームや選手は、この“楽に速く走れる”ということをいち早く認識して、これは行ける!とタイム設定をワンランクアップして日々の練習をして来たのではないかと想像します。
そうでなければ、今までの自分では臆するようなタイムでの突っ込みは出来ないんじゃないかって。
あの選手達の自信に満ちた表情での走りは、積み上げて来たからこそではないかって。
さて、次はみなさん最大の関心事。
ところで市民ランナーにヴェイパーってどうなの?
誰でも速くなれるの?
どんな人が履くといいの?
男子選手は多く履いているけど、女子選手には少ないの?
などについて書きたいと思ってます。
③へ続く