HARA KENSUKE

治療家の存在意義

2017年11月8日

 

この仕事をしていると色々な喜びがある。

 

腰が痛くて日常生活も辛かった人が、

お陰様で楽になりました、と明るい顔を見せてくれる。

 

お医者さんで、もう走るの辞めてしまいなさい、と言われた人が治って元気にレースに復帰した。

 

大一番の試合の前に治療に来て、カラダだけでは無く、心も不安だった選手に、大丈夫!と後押ししたら、思ったような結果が出せたと、試合直後に嬉しそうに結果報告の電話を掛けてくれる。

 

今朝、こんな電話があった。

 

「9月に腰痛で何度かお世話になった◯◯の母です。」

 

あー、こんにちは。お久しぶりです。

その後息子さんどうしてますか?

 

実はこの◯◯君、酷い腰痛(サッカー部なのに腰痛で一歩も走れない蹴れない。体育の授業も春から全て見学。)でハラハリに来ました。半年間、整形外科でMRI撮ったり、近くの接骨院に行って治療してもらったりはしていたそうです。ボクなりに色々テストして、治療も3回しましたが、どうもおかしい。何か重大な事が隠されていると判断して、お医者さんに事情を話して、もう一度受診してもらって来てほしいと伝えました。

 

「はい。先生に言われた通りあの後整形外科に行って、MRIや血液検査など精密検査をしてもらいました。

そうしましたら、椎間板の一部に化膿性の炎症が見つかりました。普通のお医者さんではまず疑わない病気だそうです。やっとハッキリと原因が分かりました。」

 

それで、どう言った処置になったんですか?

 

「今日、緊急入院しました。場所と原因がハッキリ分かったので、大きな手術にはならなくて済むそうです。」

 

そうでしたか。ボクも少しホッとしました。

どうなったかずっと気にしていたんですよ。

ボクが何かあると睨んだ通りでしたね。

で、息子さんは元気ですか?

 

「はい。お陰様で。本人も原因が分かって、灯りが見えて気持ちが落ち着いたようです。」

 

あー、それはよかった。

 

「先生にお会い出来たお陰です。もし先生に出会わなかったら、治らない治療をずっと続けて悪化して大変な事になっているところでした。心から感謝致します。」

 

いやいや、そんな事はいいです。

ボクが治したわけではなく、助言しただけですから。

でも兆しが見えた事に嬉しく思います。

まずはお医者さんを信頼して頼ってください。

そして退院したら元気な顔を見せに来てください。

 

「はい!必ず伺います。また経過を報告させてもらってもいいですか?」

 

もちろんです。いつでも待ってます。

 

「ありがとうございます。」

 

と電話が切れた。

 

原因が分かっただけで、まだ治ったわけではないので、彼の予後が良好な事を祈るばかりです。

 

ボクらの仕事はまず冷静な判断が求められる。

治せもしない、治す見通しが立たないのに患者さんを引っ張ってはいけない。

自分の治療方針を3回続けて、改善しない場合は方針を再検討すべきである。

 

その判断をするには正確でブレない判断能力が必須だと思う。

 

オレが治してみせるなんていきり立ってると患者さんを不幸にしてしまう。

 

それを可能にするには正確な知識と技術。

そして良くしてあげたいと言う強い気持ちが何よりも必要である。

その究極の為に日々精進をしなくてはならない仕事。

それが治療家だ。

 

1人でも多くの人のホッとした顔が見たい。

 

それだけなんだけどね。

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